万引きがやめられないクレプトマニア!その原因と摂食障害の関係とは?


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万引きにも様々な種類があります。

目的が金銭なのか。

ストレス解消のためか。

スリルを味わいたいだけなのか。

万引き一つとってみても動機は様々です。

何でそんなことするのかなんて分かりませんし理解もできない。

犯罪をする理由なんて後付けでどうとでもなるだろうし分からない。

万引きをする人間がどんな人なのかも検討がつかない。

しかし、一つだけその犯罪に気付くことができるかもしれないシグナルがあります。

「あなたの身近に摂食障害の方はいませんか?」

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万引きと摂食障害は密接な関係にあります。

このシグナルに気付くことで新しいクレプトマニアの犯罪を未然に防ぐことができるかもしれません。

あるいは既に起こっている犯罪に気付いて手を差し伸べてあげることができるかもしれません。

目次

万引きは病気なのか?

クレプトマニアと認定された人の万引きは、
なぜ病気だといわれているのでしょうか。

普通の万引きと、クレプトマニアである人による万引きは、
いったいどんな違いがあるのでしょうか。

クレプトマニアの窃盗にはある特徴があります。

一般的な窃盗は金銭を目的としますが、クレプトマニアとは利益目的ではありません。

どういうことかと言いますと、金銭目的よりは窃盗という行為自体が目的になっているのです。

×金銭が目的  〇窃盗の行為自体が目的

しかも、計画的にというよりは衝動的に繰り返してしまうことも特徴となります。

この行為自体が目的の窃盗を“窃盗症”や“病的窃盗”と呼び精神障害の一種です。

国際的な診断基準では病とされる

これらを踏まえた上で、クレプトマニアが病として認められている事を国際的な診断基準をみておきましょう。

少し見慣れない文字面ですので飛ばしてもらっても構いません。

診断基準に関しては次の通りです。

クレプトマニアは、国際的な診断基準である
『DSM-5 精神障害の診断と統計マニュアル』
『ICD-10 国際疾病分類』
にも記載されています。

世界的にも疾患として認識されてるのはこの診断基準によるためです。

[deco_bg image=”paper1″ width=”400″]

  • DSMとは、米国精神医学会が作成している“精神疾患・精神障害の分類”のマニュアルです。
  • ICDとはWHO/世界保健機関が作成する疾患の分類となります。
  • 病因・死因を分類し、統計データを体系的に記録して分析することを目的としており、日本でもICD-10に基づいた病因・死因の統計がとられています。
    [/deco_bg]

    その一方で、統一的な診断概念や診断基準を提示する目的としても使用されています。

    [deco_bg image=”paper1″ width=”400″]

    DSM 
    作成:米国精神医学会
    目的:精神疾患・精神障害の分類・診断と統計マニュアル

    ICD
    作成:WHO(世界保健機関)
    目的:疾患の分類、統計診断概念・診断基準

    [/deco_bg]

    精神障害の診断基準である『DSM-5』には次の様に記載されています。

    [deco_bg image=”paper1″ width=”400″]A 個人的に用いるのでもなく、またはその金銭的価値のためでもなく、物を盗もうとする衝動に抵抗できなくなることが繰り返される。
    B 窃盗におよぶ直前の緊張の高まり。
    C 窃盗を犯すときの快感、満足、または解放感。
    D 盗みは怒りまたは報復を表現するためのものでもなく、妄想または幻覚に反応したものでもない
    E 盗みは、行為障害、躁病エピソード、または反社会性人格障害ではうまく説明されない。[/deco_bg]

    これらの項目が掲げられていますがあくまでも基準です。基準は1つの目安となりますが、上記に該当すればイコールクレプトマニアと自己診断する事は尚早です。

    必ず該当するか否かは専門医をの診断に任せましょう。

    クレプトマニアと診断されれば速やかに治療に入ることが必要です。

    日本での病との認知は低い

    『ICD-10 国際疾病分類』コードでは「F63.2 病的窃盗」との標準病名がつけられています。

    米国精神医学会で作成されているDSMがある様に、アメリカでは精神障害の一つとして広く認知されており、また診断基準も上記の様に明確であります。

    しかし、日本においては依然として病気としての認知がまだまだ低いのが現状です。
    病的窃盗(F63.2)

    摂食障害の方の割合が結果として多い

    万引きなど盗む行為がやめられないのがクレプトマニアの方達です。
     
    窃盗の総数に対して、1~2割は衝動をコントロールできない依存症によるものであると言われています。

    また、クレプトマニアの中でもおおよそ3割が摂食障害者であることも報告もあります。

    もちろん、摂食障害の方がクレプトマニアだということにはなりません。

    しかし、医師の経験によるとクレプトマニアの方に摂食障害の方が占める比率が驚くほど高いのです。

    クレプトマニアの内の3割程度が摂食障害

    この摂食障害と窃盗症についての相関性を診断基準を基にもう少しみてみましょう。

    その前に、物質や行為や関係に依存する状況をアディクションといいます。

    アディクションとは嗜癖(しへき)のことです。

    「止めよう止めようと思いながらも止めることのできない悪い習慣にふけってしまう」ことを指す言葉となります。

    依存という言葉は耳馴染みのある言葉ですね。依存は本来は嗜癖(しへき)の一部なのです。しかし、最近では嗜癖を依存と呼ぶことが一般的になっています。

    まず、アディクションは、次の3つに分類されます。

    物質嗜癖:アルコール・ニコチン・薬物 etc..
    行為嗜癖:摂食障害・窃盗・病的賭博 etc..
    関係嗜癖:恋愛 etc..

    クレプトマニアは行為嗜癖に該当します。

    摂食障害と窃盗が行為嗜癖として同列に並んでいることが特徴です。


    では、先述の国際基準のICD-10ではどれに該当するのかを見てみましょう。

    [deco_bg image=”paper1″ width=”400″]

    摂食障害は
    F5:生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群 
    に該当します。

    病的窃盗は
    F6:成人のパーソナリティーおよび行動の障害

    に該当します。

    [/deco_bg]

    いずれも行動症や行動の障害なのがお分かり頂けますね。

    DSM-5では
  • 12:摂食障害
  • 14:他のどこにも分類されない衝動行動制御の障害 
  • の中に窃盗癖が該当します。

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    クレプトマニアの原因

    クレプトマニアの背景としては成育歴なども関わっていることが多いようです。

    原因としては具体的に何があるのでしょうか。

    1.精神障害を合併している

    まず、クレプトマニアは精神障害を合併しているケースが多いです。

    なかでも摂食障害を抱えている人に窃盗症の方が多いのが特徴となります。

    摂食障害 < 窃盗症

    摂食障害は過食症と拒食症のことの総称です。

    過食症(一気に大量のものを食べ過食嘔吐などの代償行為を伴う一連の病)
    拒食症(ストレスやダイエットがきっかけとし意思とは関係なく体が食べ物を受けつけなくなる病)

    のことで精神障害の一つです。

    専門医の報告などでも、摂食障害の1つの症状として窃盗癖が挙げられていることからもこの点は明らかです。

    ただし、クレプトマニアと摂食障害患者の盗癖との関係については様々な見解があることも確かです。

    摂食障害 < 窃盗症


    摂食障害学会と嗜癖行動学会の間では立場や視点の違いもあり説明の仕方や見解が異なることもあります。

    例えば、過食の場合には“食べては吐く”を繰り返します。

    過食によって家にある食べ物はすぐに底をついてしまいます。

    そうすると家族などの周囲が過食を抑えようと食事に制限を掛けます。

    財布の中身も底をつき、それでも食べて吐きたい。

    結果、食べ物を得るために必要にかられて万引きをしそれを繰り返していきます。

    こうして、いつの間にか常習化して自分では止めることができなくなるのです。

    そして、周囲からは見放され孤立化を生みます。

    孤立と孤独により、よりいっそう窃盗をやめる動機も失い益々窃盗を繰り返すという悪循環に陥ってしまいます。

    2.家族関係にトラブルを抱えている

    裕福な家庭に育った方にも多いのが特徴です。

    小さい頃から親の言うことをよく守ってはきた。しかし、親に対する不満は常に心の中に抱えていた。そうした方の万引きなども多い様です。

    家庭内でのストレスから万引き行為などの犯罪に手を染めていくケースは少なくありません。

    虐待

    虐待といってもその種類も様々です。
    心理的虐待もあれば、身体的な虐待もあります。

    窃盗症の患者には虐待を受けて育っている方もいます。

    どちらかといえば教育熱心な親に対して素直に従ってきた子供に多い様です。

    時間があれば勉強を厳しくさせられ、親の思い通りにできない時に暴力が起きるケースです。

    問題に間違った回答をしたり、理解ができたいないと暴力を受ける。また、叩かれるなどが日常茶飯事となります。

    幼い頃の虐待は大人になっても消えることはありません。

    たとえ、一時期記憶からな無くなった様に思えたとしても、心の傷として必ず残ります。

    そして、まるでもともと用意されていた時限爆弾の様に、何らかの切っ掛けを合図に爆発するのです。

    「子育て失敗した。あなたは失敗作だ」などの言葉を子供にぶつける親もいます。
    子供は絶望の淵をさまよう以外にありません。どんなに絶望の中でも日常は続いていきます。

    その日常を普通に過ごすために、傷付いた心とやり場のない思いは窃盗などの非日常の行為へと道を求めるのです。

    ぼくは、わたしは

    「生きる価値がない 愛される価値がない」

    ドメスティックハラスメント

    厳格な家庭などで暴力をふるうパートナーとの関係に絶えざるを得ない場合もあります。

    自分の力ではどやっても抵抗することができない閉鎖された環境下を生き延びなければなりません。その中で歪(いびつ)な困った習慣としての窃盗行為が生きている感触として手ごたえを覚えるかのように繰り返されるのです。

    両親の不仲

    両親の不仲はどこの家庭にもありますよね。

    しかし、子供の前で不仲を見せることは決して良いことではありません。

    両親の不仲は子供に様々な負の影響を与えてしまいます。

    虐待よりも心の傷に

    最近の研究では子供が虐待を受けるよりも、両親の不仲の様子を見せる方が、より大きな心の傷を与えるとされています。

    親の価値観や世界観を子供をずっと見ています。それが子供の根幹となっていくことは当然です。そして、子供の生き方の方向性を決定していくのです。

    家庭は子供にとって本来は安全であり安心な場所であるはずです。学校で起こった嫌なことや悲しいこと、誰にも言えないような苦しみも子供は抱えています。

    報われてない気持りや空しさを解消する手段として万引きや窃盗に手を染めていきます。

    安心できる場所を

    家庭が安心してリラックスできる場所であるだけで子供は親に守られているとを感じます。お母さんとお父さんの笑顔や楽しそうな風景に、子供は自分が守られていると安心感を持ちます。

    このことが子供にとって心身ともに健康に育つための大切なことなのです。

    夫婦の不和を見せることは家庭の像を誤って認識し、他のあらゆる関係にも逸脱することを余儀なくさせてしまう恐れもあるのです。

    「お母さんとお父さんの笑顔が思い出せない。」

    ありのままのあなたで良い

    ありのままのあなたが良い


    こんなメッセージを投げかけたことがあるでしょうか。

    摂食障害と窃盗症の原因の類似

    摂食障害自体の原因には“家庭内での愛情不足やストレスが多い”ことがいえます。

    この摂食障害の原因は上述した“窃盗症の原因と重なるところも多い”様に見えませんか。

    ある種の人間の同じようなエゴが、まるで摂食障害と窃盗症を招きよせているかの様にも映ります。

    家庭内での愛情不足 
        & 
    家庭内でのストレス
        ↓         
    摂食障害、窃盗症

    摂食障害を抱えている場合には、その治療を行うことが何よりも大切です。

    この摂食障害が治っていけば、窃盗行為も治まる可能性が高いといえます。

    原因を因子別にみる

    これまでに紹介した原因を因子別にみると次の様に分類することができます。
    本記事では主に心理社会的因子による原因について紹介しました。

    [check_list image=”check1-b”]

    • 心理社会的因子
    • 厳しいストレスが原因

    • 生物学的因子
    • 脳疾患と精神遅滞による

    • 家族的・遺伝的因子
    • 強迫性障害や気分障害の影響

    [/check_list]

    心や体や遺伝的な側面が複層的に絡んで窃盗症は起きています。
    特に心理社会的な因子における窃盗症は人の関係性などでの回復も見込めるのではないでしょうか。

    まとめ

    クレプトマニアの原因について紹介しました。

    “これが原因です!”と一言で片づけることのできない奥の深い問題であると感じます。

    摂食障害の方がクレプトマニアではありません。

    しかし、当事者が抱える問題には必ずシグナルがあります。

    そのシグナルが例えば犯罪行為に出てしまう場合もあるのです。

    様々な国際的な診断基準もあり、病としての認知もこれから益々高まっていくことでしょう。

    人は人で救う

    しかし、この問題には社会の在り方や、当事者にとっての一番近くの社会である家族の在り方が深く関係しています。

    これから様々な法規制などができ、窃盗症は病だ。
    病的窃盗だから病だとの見解が広まった時、窃盗症の患者は救われるのでしょうか。

    人は人で救うとの言葉があります。

    様々な法の整備も大切ではありますが、今一人の人としてできる自助努力をしていく輪をもっと広げていきたいものです。

    自助ミーティングの存在

    窃盗症の治療にはミーティングが重要視されています。

    これは人が人の輪の中で安心を覚え、当事者同士の苦悩を共有する場でもあります。

    今、このミーティングを支える自助グループの存在が必要不可欠な存在となっています。自助グループについてはコチラに詳しく書いていますので併せてお読みください。

    そして、このミーティングは公権力によって用意される性質ではありません。

    自助グループのために私達ができることも沢山あるのではないでしょうか。

    クレプトマニアの方達の生い立ちや苦悩は明日の私達のことかもしれません。

    最後までお読み頂きありがとうございました。

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